相続対策用の新築アパート建築が活況を浴び、大手ハウスメーカー大和ハウスの賃貸住宅経営秋の全国一斉実例見学会が、横浜で開催されていましたのでサラリーマン大家さんとして賃貸経営に活用すべく参加してきました。
大和ハウスさんの新築アパートについて、サラリーマン大家さんとして感じた事を率直な意見として述べさせて頂きます。
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デザイン抜群・見栄えも良く格好いい
骨組みは工場生産、変わらない品質で施工主には安心
セキュリティも万全
人が住むことを考え、間取りも工夫されている
設備も充実
安心・信頼感を感じる
躯体は工場生産で現場により品質が変わらない面は安心する事が出来ます。
建物自体も過去に建築された大和ハウスさんの築古アパートを見る限り、しっかりとした造りだと感じます。
建築物は数十年は大丈夫と思われ、建物価値として長期に渡り保全できそうです。
しかし値段が高い!のが難点。良い物には値段がそれ相応につきます。
営業マンさんから建築費について聞いたところ、一戸あたり大体1,100万前後はするとの事です。
新築アパートの値段を気にしないのであれば、断然大和ハウスさんのような一流企業が手掛けているアパートを建築したいと思うばかりです。
一般的なハウスメーカーのメリット・デメリット
メリット
品質が安定した部材が使用され、変わらない良質な建築物が建てられる
サブリース一括借り上げ契約で、手間の掛からない賃貸経営が可能
富裕層に対しては相続税の圧縮が可能
デメリット
一般的な工務店より割高な建築費用が掛かる
新築プレミアムの家賃設定や周辺相場より甘めの割高な家賃設定
竣工したにも関わらず、即時に満室に出来ない(大半は空室!)可能性もある。
大家さんに不利なサブリース契約
レオパレス集団訴訟問題などの裁判沙汰もある
地方裁判所での弁護士費用とその他の費用、それに伴う精神的リスク
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ハウスメーカー全般に関しては、世間一般の普通の地主がハウスメーカーで建築しサブリース契約をした場合、賃貸経営の危うさを感じさせられずにはいられません。(恐)
「立地や賃貸需要」を何も考えないで建築している場合がある!
「空地を有効活用すべき」と不動産業者の営業マンから勧められますが、将来性のある立地に建築しなければ、年々拡大する賃貸需要の悪化に悩まされる事になります。
事実上破綻といえる、負担を強いられている大家さんはいます。
業者さんを儲けさせるためだけのアパート経営になり、本末転倒になりますので美味しい話ばかりにはとらわれず、俯瞰的に物事を見極めなければなりません。
当たり前のことですがハウスメーカーは利益が出なければ、そもそもアパートやマンションを建築しません。
充分な旨みのある美味しい利益が確保されるからこそ、賃貸経営市場に参入しているのです。
ハウスメーカーの対象者である地主は、土地を所有している「世間一般の地主さん」と「金を持て余している地主さん」がターゲットです。
ゼロベースから始める投資家、レバレッジを効かせた不動産投資を好むサラリーマン大家さん等は対象外です。
ハウスメーカーサイド
メリット
割高な建築費で利益確定
入居者の斡旋、仲介手数料の収入
サブリース契約で超割高な管理料10%で利益確定
サブリース契約料の見直しや減額で利益確保
不利な契約に気づいた地主大家さんからサブリース契約を解約され、サブリース料を支払わずに済んで利益確定!
デメリット
ハウスメーカーにとって、「建てて良し!管理して良し!サブリース解約されて良し!」と三拍子揃っており、良いことずくめです。
デメリットなし
ハウスメーカーで建築して良い方は、相続税の回避と資産圧縮のため、お金が有り余って仕方がない金持ちの地主さんがするものになります。
一般の地主さんは相続対策という大義名分に惑わされず、素直に相続税を支払い賃貸経営には手を出さない方が賢明だと感じます。
その方が経済的リスクと精神的リスクは回避できますので、やらないほうが良いです。
親族でハウスメーカーを建てる計画があれば、メリットとデメリットを説明しなければなりません。
それでもやるのであれば、自己責任と覚悟を持って賃貸経営をする必要があります。
実家近くの某ハウスメーカーのアパートは、4世帯中1部屋入居だったり、時期によっては満室になっていたりすることもありますが、不安定なことは否めません。
立地が良ければ満室であったり、そこそこ半分以上埋まっています。
立地が良ければ収益だけを考えた場合、そもそもハウスメーカーで建築しなくても良いと言う事にもなります。
入居が付かない地域での賃貸経営と満室想定何百万円という収益計画は、鵜呑みにしてはいけません。
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