不動産投資をするためには金融機関から融資を受けなければ、大抵の方は現金で一括購入出来ませんので、融資を受けて資産規模拡大に向け2棟3棟と買い進めて購入していかなければなりません。
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不動産投資家として金融機関から融資を受けるためには、どういう基準で一棟物アパートやマンションに融資をするのか、把握しておかなければなりません。
金融機関は「融資をした金額を絶対に回収」しなければなりませんので、土地や建物に価値がない、担保の取れない物件に対して融資を実行しません。
不動産に積極的に融資をする金融機関は、アパートやマンション等の収益物件の担保力に独自の試算や掛け目を入れ、担保力を調べる必要があります。
収益物件の担保力もそうですが、「融資先の個人の属性、資産背景」も考慮し、総合的に判断します。
収益物件の評価方法は、積算評価と収益還元評価の2種類
1 積算評価
積算評価とは、不動産の資産価値を評価する方法です。
不動産業者の売り物件に、積算評価の呼び方として、「積算価格」、「資産価値大!積算」、「積算が出る物件の紹介」等と呼ばれることがあり、不動産投資家の注目を浴びています。
積算評価は、現状の不動産の土地と建物の評価を算出して、合算させものになります。
(1) 土地の評価
土地面積(㎡)×路線価(千円)
一例
土地面積が200㎡で、路線価が300千円(30万円)であれば、6000万円
※路線価図には、千円単位で記載
200(㎡)×300(千円)=6000(万円)
(2) 建物の評価
再調達価格×延床面積×(法定耐用年数-築年数)÷法定耐用年数
一例
築10年のRC造マンションで、延床面積が300㎡であれば
20(万円)×300(㎡)×(47(法定耐用年数)-10(築年))÷47(法定耐用年数)=4723(万円)
再調達価格とは、もう一度建物を建てようとした際の建築費用が、いくらなのかという事です。
※銀行独自の価格になりますので、一概にはいえません。
木造・軽量鉄骨 14万前後
鉄骨 18万前後
RC 20万前後
法定耐用年数とは、建物の構造・用途から、税法で定められている耐用年数の事を言います。
軽量鉄骨 19年
W(木造) 22年
S(重量鉄骨) 34年
RC(鉄筋コンクリート) 47年
SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)
経済的耐用年数
軽量鉄骨 20年
W(木造) 20年
S(重量鉄骨) 30年
RC(鉄筋コンクリート) 40年
SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)
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2 収益還元評価
収益還元法とは、不動産(アパート・マンション・土地等)から出る利益から、その不動産の適正投資価格を算出する方法です。
1 直接還元法
直接還元法は、アパートやマンションからの1年間の利益を、その収益物件から得ることができる投資利回りで割って、不動産価格を決める方法です。
一例で還元利回り(期待利回り)を10%と想定してみると、年間の家賃収入が480万円、不動産に掛かる年間の経費(公租公課、管理費、維持・修繕費、空室損失・対策費用、損害保険料等)が100万円になると、賃貸物件の収益価格は3,800万円になります。
木造アパート 年間家賃収入480万円(8世帯 家賃5万円)
年間経費100万円(公租公課、管理費、維持・修繕費、空室損失・対策費用、損害保険料等)
※年間経費が不明であれば、10%~20%が一般的です。
(4,800,000円-1,000,000円)÷0.10=38,000,000円
2 DCF法
不動産からの収益と売買価格を、「将来得られるべき価値」と「現在の金額」に戻して評価する方法です。
DCF法とは「ディスカウントキャッシュフロー」という略語になります。
一例で、年間純利益が100万円出る不動産を、10年間所有するとします。
10年間所有していると、様々なリスク(家賃下落、維持・修繕費用、空室損失)によって、毎年確実に100万円が収入となるとことは難しいです。
確実性のない将来よりも現在の100万円という価値の方が、確実で高いため、現在の価値100万円×10年間=1000万円に対して、将来の価値が低いので1000万円を割り引いた計算をすることになります。
また、不動産の価値も時間と共に経年劣化してきますので、10年後の売却価格も現在の価値から割り引いた計算をすることになります。
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