ご近所に大手ハウスメーカーの新築アパートやマンションがいくつもありませんか?
不動産投資大ブームが到来し、地方の田舎から都市部まで、全国にかけて相続対策用の新築アパート建築が止まらない状態です。
相続対策のアパート建築が止まらない!競争激化の賃貸経営は危険だらけ!
はっきりと言いますが、場所によりけりですが、総じて「アパート経営は厳しい」ものです。
所有しているアパートのほど近い場所に、またまた大東建託の新築マンションが建築されてしまいました。
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その新築マンションの外観を覆う養生シートには、大きくアピールする様に「大東建託」の文字がデカデカと入っています。
これも立派な営業活動のひとつですね。
現在建築中ですので、3月の繁忙期に合わせて建設しているのでしょう。
※その後、実際に建築が完成したのは、3月ではなく繁忙期を過ぎた数か月後の先のことでした。
繁忙期に合わせてマンションが完成しなかったので、入居者獲得もままならず機会損失が発生した模様です。
※賃貸ポータルサイトで確認したところ、数カ月にわたり入居者の募集は続いていました。
大東建託のマンションだけではありません。
近場には、既に無数の真新しいアパートがいくつも点在しており、やり過ぎ感が否めません。
また新たに賃貸物件が建築されたことにより、限られた少ない入居者さんの需要を新築賃貸物件に吸収されてしまうことになるでしょう。
古いアパマン物件を所有しているサラリーマン大家にとっては、全く良い事はありません。
しかしライバル物件に対抗するために、黙って手をこまねいていても仕方ありません。
築古アパート3つの不動産投資戦略は、
1 長期的なロングスパン戦略「競争力を上げる大規模修繕・リニューアル工事」
2 放置プラン「家賃を下げ朽ち果てるまで所有する」
3 即効性抜群!「不動産投資家に売却」
などの選択があります。
競争力を上げる大規模修繕・リニューアル工事
毎年建築され続けるアパート群に対抗するため、築古アパートのイメージを一新する必要があります。
しかしただ単に、何もコンセプトを考えないで資金をつぎ込めば良いと言う訳ではありません。
お金を掛ければ良いものが出来てあたり前、割高・過剰な工事は厳禁です。
費用対効果を見込んで優先順位を付け、コストパフォーマンスが最大限に発揮できるような日頃から計画を立案しておくべきです。
しかし同時にメリット・デメリットもありますので、バランスを考えた費用対効果のあるものとしなければなりません。
大規模修繕・リニューアル工事のメリット
メリットは2点、1点目「美観、イメージ・印象のアップ」と2点目「建物価値の保全と向上」です。
一番のメリットは、大家さんの思い描いた「美観、イメージ・印象のアップ」が出来たことにより、素敵な物件へと生まれ変わり入居者さんが獲得出来る事。
入居者さんに喜ばれるようなリニューアル工事ができれば、長期的に安定した賃貸経営を運営することができることでしょう。
大家さんとして賃貸物件を所有していれば、「大規模修繕・リニューアル工事」は避けては通れない道になります。
ただ古めかしい状態を同様に元に戻すのではなく、工夫を凝らしオンリーワン物件を目指すべきです。
よそのアパートと差別化を図るため、デザイナーズにしなくても良いですが、似た様な物件ではなくオリジナルを追求してください。
工夫を凝らしひと手間掛ける事によって、今までのイメージが一新され、入居者さんに選ばれる行列ができる賃貸物件になることでしょう。
住居者さんにも選ばれる、そして重要なパートナーである仲介営業マンにも「この物件を紹介すれば直ぐに決まるんだよな」と思われるようなものに仕上げる事が出来ればベストです。
「素敵で綺麗!」「建物維持」「入居者に選ばれる」「仲介営業マンの決め物件」
一石二鳥以上の相乗効果のあるものに出来れば、大成功の大規模修繕・リニューアル工事と言えるでしょう。
メリット1 「美観、イメージ・印象のアップ」
最大のメリットといえば、ナンバーワンが外観の見た目の美しさ「美観、イメージ・印象のアップ」になります。
入居者さんが賃貸契約を決める大きな要素の一つとして、賃貸物件の「第一印象・見た目」で成否が決まります。
ホームズやアットホームなどで、条件の合いそうな気になった物件の画像を見て、いざ現地案内されたら「外観の印象が想像としていたものと違う!」となれば、「ちょっと検討してみます」なんてことになりかねません
築浅で壁紙や床も真新しく、キッチンやお風呂・浴室乾燥機の設備が充実していても、見た目のイメージが悪いと入居者がつきません。
非常に勿体ない。
少なくとも嫌悪感の漂うオーラのある、なんとも言えない雰囲気だけは避けるべきです。
また大規模修繕とリニューアル工事で求められる最低限なものとして、「長期にわたり清潔感を維持できる」ものにしなければなりません。
清潔感は賃貸経営にとって重要なキーワードであり大切なものです。
そして大規模修繕・リニューアル工事に伴う「美観、イメージ・印象のアップ」は、入居率を左右する大きな指標になりますので重要視しなければなりません。
メリット2 「建物価値の保全と向上」
賃貸物件は大家さんの大切な財産です。
長期にわたり大家さんのために24時間365日休まず働いてくれますので、アフターケアは万全にし修繕費をケチっていけません。
長期計画に基づき定期的にメンテナンスをすることにより、建物の耐久性は維持され続けますので、不動産オーナーとして他人に任せは禁物です。
共有部であれば、「屋上防水、外壁塗装、外壁・窓周りシール、蛍光灯・配電盤ボックスのサビ、階段の塗装」などの劣化が進行しますので、建物価値の維持と資産保全のためにも計画的に大規模修繕をする必要があります。
設備の充実も、バブル時代であれば「三点式ユニットバス」が流行し幅広く活躍しましたが、今となっては好まれるような設備ではありません。
セミナーなどでも、時代遅れの設備として紹介されていることもありますので、時代のニーズにあった設備を判断する必要もあります。
また今の入居者さんは、女性に限らず男性でも防犯対策の意識も高くなっています。
今では結婚をしない単身世帯も多く、昼間は仕事で留守にしますので、空き巣の被害にもあいかねません。
玄関先で不審者をシャットアウトするオートロックや防犯カメラの需要は衰える事はありません。
その時代に合った需要のある設備を準備することが出来たら、一歩先をいく賃貸経営が出来るのではないでしょうか。
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デメリット 知らないと損する!「費用がとにかく高額」
大規模修繕工事は一般的に10年程度とも言われ、定期的なメンテナンスとして屋上防水や外壁塗装をするこが必要です。
定期的な時期を迎えなくても、物件ごとの立地条件により気候や環境もまるで違うところがありますので、個々の状況に応じた修繕工事が必要です。
大規模修繕は、大掛かりな工事となりますので「莫大な費用が掛かること」が大家さんの悩みの種。
一般的な戸建でも、細かい点は割愛しますが、屋根・外壁、その他(足場・コーキング・洗浄など)、㎡単価2000~3000円前後により、100万円前後。
アパートでも150万前後~規模によりけり、マンションであれば数百万~規模によりけりです。
また管理会社経由であれば、無条件で下請け価格に2割前後、中間マージンを取っていることもあります。
管理会社によりけりですが、中間マージン(紹介料)20%?それ以上?は大きな負担です。
そのお金は、建物自体には全く反映されていない、余分に支払う事になるのですから。
大規模修繕工事・リニューアル工事をする際、損をしないためにも「絶対に抑えておくべきポイントが2点」あります。
1 必ず同条件で相見積もりをする事
2 必ず業者に相見積もりの了承を得る事
業者での気を付けるべき点は、細かいところから沢山あります。
そして大家さんを悩ませるのが、「知識が乏しい」ということ。
無理もない話です。
業者さんと同じ土俵(知識)で話が出来る大家さんはそうそういません。
外壁塗装に関わる専門的な知識や経験、何度もを工事を依頼している大家さんでもない限り、工事・金額ともに妥当なのか判断がつきずらいところがあります。
「入居率向上を目的としたイメージどおりの工事」ができる、信頼出来そうな業者さんを見つけられるかが重要なポイントです。
「家賃を下げ朽ち果てるまで所有し続ける」
とにかくアパート経営に極力お金を掛けない、必要最低限のメンテナンスをして支出を抑え、所有し続けることです。
親からアパートを相続した2代目大家さんなど、賃貸経営が煩わしい、興味がないという方が多い傾向にあります。
安定的な入居者確保と即効性のある客付けは、家賃を下げる事がひとつのポイント。
しかし体力・資金力のある大家さんであれば可能ですが、新規参入者のサラリーマン大家さんでは難しところもありあます。
60%以上の返済比率の高い状態で、家賃を下げようものなら赤字に転落することに繋がるからです。
入居者は付くが肝心の家賃収入が目減りしますので、諸刃の剣状態に陥ります。
赤字では「何のための賃貸経営なの?」という結末になることも。
入居者募集に即効性ある劇薬は、家賃の値下げが効果的ですが、周囲の家賃相場を崩壊させるような無理な値下げは避けるべきです。
自身の収支を圧迫させるだけではなく、周囲の大家さんにも悪影響がおよびます。
管理会社へ丸投げで楽な賃貸経営を望む大家さんは、周辺家賃相場の家賃を若干下げた状態で所有を続けることが有効な手段のひとつでもあります。
しかし安い家賃に応じた属性の方も集まるので、トラブルを起こすような入居者さんには気をつけるべきですね。
家賃を下げて所有し続けるのは、大家さんの考えようですが、先行く終着点は「建て替えるか」「更地にして売却」「駐車場・コインランドリー・コンビニなどのビジネスへの転用」など、悩ましい課題が山積します。
「不動産投資家に売却」
リーサルウエポン「最終手段」の戦略。
不動産投資家として、一部を売却するか一旦全てを清算をする決断をします。
不動産投資の成功の可否は、最後に売却し清算してみないと利益が確定されません。
2015年・2016年前後の需要の高い時期に、みんなこぞってアパートやマンションを欲しがっているのですから、物件が枯渇している時期に収益物件を売却するのがベストです。
実際にアパマンを売却して、利益確定をさせた大家さんもいます。
不動産投資は需要と供給で価格が決まりますので、安い時期に売却しては利益を見込める事は難しいことでしょう。
不動産市場が加熱し、書店に不動産投資コーナーができたり、電車の中刷り広告やテレビCMが大々的に始まったら、山のてっぺん頂点にいると予想できます。
あとは下るばかり、それがジェットコースターの様に急転直下なのか、緩やかなキャッチボールの様な放物線を描くのかは、予想はできますが誰にもはっきりとわかりません。
高確率で言える事は歴史は繰り返すこと。
過去を振り返れば分かります。
不動産価格の相場は、小さな波から大きな波まであり、判断の見極めは難しい。
「人間の欲ほど目の前の事が分からなくなる」こと、判断を鈍らす「もっと儲かる!」という誘惑も否めません。
腹八分目で手堅く判断できれば、こんなに楽なことはないでしょう。
アパート経営に初心者が列をなしている時期に売却が出来れば、少なくとも大失敗をすることすくないはずです。
アパート経営の末路!賃貸経営から撤退する賢明な不動産投資家さん
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