不動産会社の仲介スッタフ様から、集合住宅マンションの騒音トラブル問題を紹介致します。
私は不動産会社で仲介業務を担当しています。不動産会社で働いているとよくお客さまやオーナー様から耳にするのが騒音トラブル。特にアパートやマンションなどの集合住宅においては、騒音トラブルは遭遇する頻度も高く、ネットでも話題に事欠きません。
そのため、初めての賃貸でのお部屋探しの方でも騒音トラブルを気にされる方が多いのです。また、人によっては気になる音のレベルは全く違うため、日々の生活音や自分ではなんでもない行動が苦情に繋がり、トラブルに発展していくことも。そんな音にまつわるトラブルの紹介をさせていただきます。
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轟音!耳が遠いご老人のテレビ音量
築35年以上のSRC造の大型マンションにお住まいのお客さまの事例です。
住み始めたのは新社会人になったばかりの頃。なるべく騒音トラブルは避けたいとのことで建物構造もしっかりしており、木造アパートよりも音漏れは少ないと一般的に言われているSRC造のマンションを選びました。
しかし、引っ越し初日の夜にびっくり。なんと隣の方のテレビの音がかなりの大音量で聞こえてきます。
原因はお隣の方がご高齢でテレビの音量がかなり大きく設定されていたため。また、夜も窓を開けたままテレビを見られることが多かったため、音は更に隣室へと漏れます。
一応お隣の方に音を小さめにしてもらいたいと頼んだそうですが、あまり改善されず悪気があってのことではないと諦めることにしました。
老人が引っ越した後も続く音問題
お隣が高齢者で耳も遠いということから、しばらく音の問題は我慢することにしたお客さまですが、やがて隣人も引っ越しをし、これからは静かな日々を送れると思いました。
しかし、また新たな問題が発生するのです。それまでは老人のテレビの音で気づかなかったそうですが、反対側の隣人の音も夜中ずっと聞こえてくるのです。
気になるのは就寝時、静まり返った室内で聞こえてくるのは「隣人の生活音」。在宅勤務で夜中に起きていることが多い方のため、お客さまの就寝時間中ずっと音がする状況に寝不足が続いたそうです。
SRC造のマンションといえ、壁そのものが薄いのではないかという考えに至り、お引っ越しを決意されたのです。
内見の際に耳を澄ます!共用部もチェックすることがヒント!
賃貸の募集図面や写真だけでは、騒音問題に対して安心できる物件かどうかは判別ができません。
もちろん木造賃貸物件よりもRC造やSRC造のマンション、遮音性が高いハウスメーカーの施工物件というのも一つの目安にはなりますが、あくまで目安程度の気持ちでいることも重要です。
特に分譲系の大型マンションは幹線道路などの交通量も多く、一日車の音がする場所も多いため、内見の際に初めて思わぬ音の問題に気づくこともあります。
実際に物件で耳を澄まして音が気にならない程度のものかをチェック。壁に耳を当てるとテレビの音が聞こえてくる部屋もあります。
また、共用部のチェックも一つの目安になります。共用部の清掃が行き届いていない、ポストも荒れ放題だと建物全体の管理が行き届いてない可能性が非常に高いです。
しっかり管理されていない清潔感のない様な賃貸物件は、騒音トラブルがあった際にきちんと管理会社や建物オーナーに対応してもらえない可能性も考えられます。エントランスや廊下、エレベーターに何枚も騒音注意の張り紙がしてるような物件も、音のトラブルが多い可能性が高いので要注意です。
まとめ
音の問題が気になるからと、遮音性の高い建物構造(木造アパートでなくマンション)を重視してお部屋探しをしたお客さまでしたが、注意したにも関わらず失敗。
お隣のテレビの大音量、壁が薄いせいで生活リズムが違う隣人の生活音に悩まされることとなりました。募集図面だけでは部屋の遮音性が日々、他の住人の生活音がどの程度のものなのか判別ができません。
内見の際に実際のお部屋や建物だけでなく、どういった住人が住んでいるのか、入居者層・共用部のチェック(エントランス・自転車置き場・ゴミ捨て場・廊下)し、管理が行き届いていない様であれば、騒音トラブルをはじめ入居問題に繋がる可能性もありますので、見るべきポイントとして注意が必要です。
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