長年不動産会社に勤務しているスタッフの方から、アパートの空室増から管理会社の変更や空室対策により、満室経営に復活された事例を紹介致します。
不動産会社に勤務する40代男性です。気が付けばこんなところに新築マンションが工事中だ、新築アパートが完成してる、周囲は賃貸物件だらけで結構多いと感じるのは私だけでしょうか?
その度に「また新築賃貸物件の近くにある古いアパートが犠牲になるんだろうな」と感じてしまいます。そうならないために管理会社が頑張って入居付けに奔走するのですが、それでも契約まで容易ではなく空室だらけの物件は出来てしまうのです。
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アパート経営に忍び寄る空室問題!空室1戸でも油断大敵
賃貸物件に退去はつきものです。なので少々の空室期間があるのは全然問題ありません。しかし空室が1戸だけだからといって、放っておくと大変なことになります。
築12年、1K(27㎡、家賃45,000円、共益費2,000円)が全15戸の3階建てのアパートがあったのですが、この賃貸物件がやはり空室だらけになり、再建までに苦労したのです。
社会人向けの1Kで男性入居者が8割位の物件でした。夏頃最初に1戸空室になりました。15戸中の1戸なので、管理会社も大家も別段心配をしていなかったと思われます。
そしてその年の暮れにもう1戸、年明けにもう1戸と段々と空室が増えていったのですが、この段階でも何も対策を講じなかったようです。
大家に理由を聞くと、管理会社から「もう需要期が目前なので、そこで満室になると思います。」と言われそれを信じてしまったからとの事でした。結果は…入居は決まらず、逆にさらに4戸の空室を増やし、15戸中7戸・半分が空室という前代未聞の状況となった訳です。
この管理会社から見れば、アパート経営をしている大家の事は他人事なのです。アパート経営の現状「賃貸経営は危険!アパート供給過剰と空室増による社会問題と破綻者予備軍の潜在化」を知った上で、賃貸経営にチャレンジすることをおすすめ致します。
管理会社変更も空室対策の一環!フットワークの軽い管理会社と大家が取った行動
散々たる結果となった需要期を終え、大家は意を決し管理会社を変更するのです。この状況になってもやる気の感じられない管理会社からは、何か具体的な空室対策を講じるような提案が無いとのことでした。
そして新しい管理会社が決まり、その管理会社がまず取った行動が、近隣の市場調査をした上での家賃変更の相談でした。近隣相場を良く精査してみると、なんと築12年も経過したアパートと近隣に出来た新築アパートの家賃が同じだったのです。
競合の激しいエリアでは、既存のアパートより新築アパートの方が家賃が安いなんてことがざらにあります。
今回もそれに近いケースでしたので、まずは家賃を3,000円ずつ下げることにしました。今の部屋探しはインターネットの反響が非常に多いので、家賃を下げると途端に反響件数が増大するという事が多々あります。
アパートの空室対策としてリフォーム費用100万円投入
家賃を下げ反響件数が増えても、実際に部屋を内覧した際に明らかに「築12年です」では決まるものも決まりません。リフォームや修繕が必要なこともあります。
今回は家賃を下げたということもあるので、大がかりなリフォームではなく、各部屋とも内装(床の色)とエアコンの取替を行いました。内装色には流行り廃りがあります。今は明るい色が好まれますので、それまでのダークブラウンの床から明るいベージュに張り替えました。全7部屋のリフォームで約100万円を大家に負担してもらいました。
空室対策として繁忙期に100%満室にしている「アパート経営入退去の旬!空室対策は繁忙期の1月から3月が勝負!」も重要なので参考にして頂ければ幸いです。
まとめ 大家と管理会社は一心同体!良い管理会社を見つけるのが成功の秘訣
管理会社の変更後から約3カ月で見事にアパートの部屋は全て満室となりました。途中さらに1部屋空室が増えたのですが、同じように「家賃減額とリフォームを行い入居付けに成功」することができたのです。
大きな負担を大家にお願いした手前、管理会社も必死です。近隣の企業を訪問し社宅に是非いかがですか?とPRを行い、他社仲介業者を訪問し紹介依頼を繰り返しました。
その努力が見事に実ったわけですが、管理会社も大家も常に市場動向には気を配らなければなりません。油断は禁物です!空室が1戸だけだからと放っておいたら、大変な事になります。対策は早めに行いましょう。
アパート経営はやるな!賃貸経営に失敗する勘違い大家は俺様主義が多い?
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