兵庫県在住の２５歳の主婦（Ｓ）様から、初めて借りた賃貸マンションで起きた隣人との騒音トラブルで、精神的ダメージを受けた体験談を紹介します。
兵庫県出身で、高校まで地元で過ごし大学進学を機に上京。18歳のとき、東京で初めて1人暮らしをすることになりました。選んだ物件は、鉄筋コンクリート造の、3階建て新築マンションです。
私は親に学費や生活費の負担を少しでも減らすため1番家賃の安い、1階に住むことにしました。マンション全体で、部屋数は30部屋ほどです。大学の密集した地域だったので、入居者は、ほぼ全員学生でした。
私の部屋の隣に住んでいたのも、やはり男子学生です。この男子学生と、私のCDコンポの騒音をめぐり、もめてしまったのです。
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「深夜0時以降は音楽禁止！」突然、掲示板に貼られたビラ
マンションには、玄関に小さな掲示板がありました。普段は大家さんが使用しており、「ゴミの出し方」などの事務的なビラが、貼られているだけです。ところがある日、手書きで書き殴ったような1枚のビラが貼られていて、目を引きました。
「深夜0時以降は、音楽禁止！ベース音は響きます！やめてください！」まさかこれが、私の隣人が書いたものだとは思いもせず、私は、「なんだか嫌な気分になるなぁ」と一瞥し、そのまま通り過ぎました。
当時私は、上京や、入学したての不安な日々が続いていて、実は夜、なかなか寝つけなかったのです。そして、毎夜CDをタイマーにして、音楽を深夜2時ころまで流し、その間にどうにか寝ついていました。もちろん音量は「5」程度に小さくしています。
普段生活していて、隣から「あー！」「わー！」と大きな声がよく聞こえてきましたが、この程度のCD音量なら「大丈夫だろう」と思っていたのです。
友達が泊まりに来た夜の出来事「壁ドンならぬ壁ドカン！」と思いきり蹴られた壁！
あるとき、私の部屋に、女友達が泊まりにきました。
私が「自炊をしない」と普段から話していたので、友達が「ご飯作ってあげるよ！」と、料理をしに来てくれたのです。私たちは、友達の手料理を食べた後、DVDを観たり、友達が持ってきたCDを聴いたりしていました。
友達は、わりとおとなしい子だったので、大声で話すことはありません。ですが、深夜1時を回ったころ、いきなり壁が「物凄い音でドカン！」と響き、隣の人が思いっきり壁を蹴る音がしました。
「ひゃっ！」と私たちは驚き慌て、すぐにCDの音を消し、怖くて凍りついてしまいました。明らかに、「故意に蹴った」とわかる音だったからです。
（もしかして、あのビラは私のことだったのかな…）と、このとき気づきました。私と友達は震えあがり、すぐに電気を消して寝ました。
郵便受けに入っていた1枚の悲しい紙
翌日、大学から帰宅すると、郵便受けに1枚の紙が入っていました。掲示板のビラと同じ筆跡で、殴り書きしたような男子の字です。
「昨日は壁をけって悪かったな！でも、人は眠れんと狂うんやで！もちろん、ある程度はお互いさまや。でもベース音は響くんや！気をつけろ！」と、A4の紙にビッチリと怒り心頭の関西弁が書かれていました。
謝りに行こうかと思いましたが、上京して寂しく不安な思いを抱えていたところに来た手紙だったので、悲しくなり、私は1人部屋で泣いてしまいました。
まとめ
紙が郵便受けに入るまで、私は、CDコンポを壁にぴったりくっつけて置いていました。これがいけなかったのかもしれません。「鉄筋コンクリート造」でも、音楽のベース音は響くのだな、と思い知らされました。
その後は、コンポの位置を変え、音量もさらに下げて聴くようになったので苦情は来ていません。ですが、この隣人とはとても気まずくなったので、鉢合わせしないよう細心の注意を払う日々が続きました。
苦情があるときは、個人的なやりとりではなく、大家さんや、管理会社を通して伝えてくれれば、もう少し私の気持ちも楽だったと思います。
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